イタリア料理留学記7 ぬるいランブルスコ

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プーリアでの1週間ほどの滞在はあっという間に過ぎ去り、私の去りがたい気持ちを乗せた飛行機は、プーリアの赤い大地からローマへとあっという間に私を送り帰した。
空港から電車を乗り継ぎ、ユーロスターで一路北へ3時間強。イタリアでも美食の誉れ高いボローニャへとやってきた。
夜の10時を回ったころに、宿泊先のロベルト&マリアのおうちに到着した。
食事を終えたばかりという雰囲気の家に、温かくむかえいれてくれた二人は「何かのむ?」と聞いてくる。
「ええ、ワインでも」といいたいところだったが、初対面でそれもなぁ・・・と思い「では、カッフェを」とお願いする。しかし、そんな私の心を見抜いてか、ご主人のロベルトは「ワインもあるぞ」という。「あ、そうですかぁ。では、せっかくなのでワインもいただきます」とちゃっかりワインを頂戴した。いただいたのは、ボローニャのワイン、微発泡のライトな赤ワインランブルスコだった。食卓にだされて時間がたっているのでぬるさがのどにまとわりつく。プーリアの舌先がびりびりするようなワインとはちがって存在感うすいなぁ。ワインはプーリアのほうがうまいな、などと、せっかく出してくれたのに失礼な奴。


ボローニャ料理を習うのは楽しみでもあったのだけれど、まだ暑い夏。バター、卵、肉の使用がおおいというボローニャ料理を暑い中しっかり食べられるだろうかという不安が、予約当時からあったものの、幸か不幸か、プーリアに引き続き、さらに北のボローニャはひんやりとしていてそんな心配はまったくなさそうな気候だった。
 それに、私の思い描いていたボローニャ料理とは違って、今回の私の先生、マリアの料理は体に負担をかけないように・・・と考えらた優しいボローニャ料理だったのだ。
肉料理やパスタのソースを作るときでも「お肉から脂がでるから、オリーブオイルはほんのちょっとでいいのよ」といい、ほんの2~3滴のオリーブオイルで料理を仕上げてしまう。
(プーリアの湯水のごとくオリーブオイルを使う料理などをみたら、マリアは卒倒しちゃうんじゃないかと思う。)

しかし、ボローニャ料理のベースはしっかりした肉の風味とチーズの王様、パルミジャーノが幅をきかせているので、確かにここではオリーブオイルはお呼びではないようだった。
 プーリアだったらここでパン粉がはいるな」という調理のタイミングには、それに代わってすりおろしたてのパルミジャーノがドバッと投入される。トニーノが「パン粉は別名、貧乏人のチーズっていうんだよ」と冗談交じりで言っていたが、これだけ惜しげもなくパルミジャーノを使うのを見てしまうと、やはり北はRICCA(リッチ)なのだといやおうなく思わされる。

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 着いた翌日からの初レッスン前に、少しだけボローニャ市街を散策した。。
 ボローニャの街角の食料品店には、本物のパルミジャーノが玄関先にごろごろころがっており、私にするとすごく新鮮な光景だった。
お惣菜やさんをのぞくと、目に鮮やかな黄色いパスタ・フレスカ、詰め物パスタがショーウィンドウをにぎわしている。ぽてっとしたパスタの姿は美食の都のボローニャに似つかわしく、堂々としている。

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 土地柄がかわると食べ物も変わるものだと、散々しってはいるのだけれど、一晩前の土地との大違いに純粋に驚いてしまう。こんなに食べ物が違うのに、同じイタリア語をしゃべっているのが不思議なくらいだ。

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 散策の終わりかけに、かなりにぎわっているお惣菜やさんで、軽めのランチを・・・と思い、いくつかの料理を買い込んだ。部屋に戻ってから、カルチョーフィのスフォルマートを一口かぶりりつく。卵とかなりたっぷり混ぜ込んだであろう、パルミジャーノの凝縮したうまみが口に広がり思わず身震いした。かなり美味しい。主張してくる料理だ。こんな料理をこれから一杯習うんだなあと思うと、プーリアシックも吹っ飛ぶようだった。
料理を食べすすめるうちに、昨日のぬるいランブルスコが恋しくなった。主張する料理には、淡いランブルスコが合うのだと、料理を食べてみて初めて気づく。地元の料理には地元のワインの法則。

今夜は、きりっと冷えたランブルスコがおいしくいただけそうだな。
それには美味しいボローニャ料理をしあげなければと、1回目のマリアのレッスンに臨んだ。




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ジガンテの噴水。
下にいる女神様はすごいところからお水を噴射しています(笑。

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by buonaforchetta | 2007-09-27 18:25 | 2007年イタリア滞在記
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