天気にフラれた2日目とは打って変ってのお天気。 エーゲ海を望むホテルのテラスからは日が差し始める海が見える。せっかく「エーゲ海」に来たというのに荒れ果てた海じゃ、地元の海水浴場と変わらない!! すっかり明るくなったエーゲ海沿いの道にはオリーブの木が生えている。山の斜面にもオリーブの木がびっしり。なんでも、トルコでは、マーケティング戦略が弱いため、「トルコのオリーブオイルです!!」という宣伝がうまくできないらしく、オリーブの実を原料として輸出しているのだそう。主な輸入先であるイタリアでは、安く買ったオリーブで”イタリア産”のオリーブオイルとして、製品をいい値段で売っているそうな。そんなわけで、”トルコ産”のオリーブオイルがどんなものか、ガイドさんオススメの協同組合で販売しているエキストラ・バージン・オリーブオイルを購入。味のご報告はまたべつの機会に(まだ試していない) エーゲ海の恵みはそれだけではなく、さまざまなフルーツの木があたり一体に植えられていてここが恵まれた土地であることを実感する。 そんなエーゲ海上の太陽の光をあびて際立って白くみえるエフェスの遺跡へ。 エフェスは紀元前12世紀に建設された町で、紀元4世紀ころにはローマ帝国の行政的の中心的な役割を果たすようになり、遺跡入り口には「市役所」の跡がのこっている。石の文化とはここまで残るものか、と改めて見入ってしまう立派さ。石は崩れ落ちても腐らないから、在りし日のエフェスの姿を思い描くのも容易なこと。 私もローマ市民になりたい!と思うくらい、古代の町は高度な文明を誇っていた。下水道完備、音楽堂、闘技場、公衆浴場、図書館・・・・。 一体、どんな頭のいい人がこういう建築方法や都市構造をあみだすのだろうとほんと頭が下がる思い。 大劇場 蔵書12000冊を誇ったケルスス図書館 (中は1階建て) あちこちに刻まれた文字、なんて書いてあるのだろう? ヨーロッパ人が古代の文法を学ぶのって日本人が「古文・漢文」を学ぶのと同じ気持ちなのかな? 古文・漢文は字体が変化しているから、古文書なんぞを見ても、文法をしっていたとしも、決して解読できないけど、こんなにくっきりはっきり書いてある文字なら解読しやすそうだし、ラテン語とかなら勉強のしがいもあるでしょ。イタリア語マスターしたら(そんな日、来ない?)、ラテン語もかじってみたいなー、といつもの悪いクセが。なんにでもクビを突っ込みたくなる。 ギリシャ神話に登場する神々のレリーフが街を彩っていた。こちらはニケ女神。 NIKEのスニーカーのマークはこの「NIKE」神の羽をかたどったものだというのは有名なおはなし。私は高校生まで「NIKE」は「内木」という日本のメーカーで作っているに違いないと信じていたのだけど・・・。 ガイドさん曰く「エフェスを訪れる観光客に”痴漢”されて、ニケさんのおっぱい磨り減ってちっちゃくなっちゃったんです。」とのこと。そんなこと、する人いるんだ、とそっちにびっくり。 トルコ最大の遺跡であるエフェスを満喫したところで、お待ちかねのお昼。 紫キャベツとにんじんのサラダ。さっぱり目のオリーブオイルとワインビネガーで味をつけてあります。見た目も鮮やか。トルコは野菜がうまい!! そして、こちらはドマテス・チョルバス(トマトペースト使用のスープ)。とりあえず、味が濃い。濃いといっても塩気が強いとかではなく「私はトマトです!!」といわんばかりのトマト味。とろけるチーズのようなものも入っていてとてもおいしい。 メインは、シシ・ケバブ。シシは串焼きの意味。だいたいが、鳥か羊肉であることがおおいのだが、今回は牛肉。もっと大胆なのが来てくれてもよかったのだけど。肉料理の付け合せには必ずといっていいほどピラウというバターライスが付き、日本人にはありがたい限り。イタリアではパスタがあるから「米たべたーい!!」という思いに駆られたことはないけど、パスタがない国だとやっぱり米が恋しくなる。今回の旅ではピラウにだいぶお世話になった。 雄大な遺跡をみてお腹も膨れてテンションがあがってきたところで、バスはなぜか怪しい山あいのロッジ風の建物へ。 「これからみなさんにファッションショーをみていただきます。」 うっ、忘れてた、本日の予定に「革製品のショッピング」が含まれていたことを。サイフをバッグの奥底へ追いやっていざ、中へ。 音楽が流れて、ステージ上をモデルさん(?)たちがさっそうと歩き、自社の皮ジャケットやコートをアピール。欲しいか欲しくないかは別にして、ラテン系の血が入ったお兄さんに、私も友だちもうっとり。特に右側の人!! そんなこんなをしていると、最前席に座っていた同じツアー参加者の男性が、女性モデルにひっぱられて壇上へ。おもしろがってみていると、男性モデルと目があう。嫌な予感がして、横をむくと、けいちんは「写真を撮るのに夢中です!!」という風を装っている。 男性が引っ張りあげられたということは、女性も1人というのがセオリー。友だちは、カメラ小僧に扮したのが功を奏したらしく、ターゲットから外れ、男性モデルがステージを降りて向かってきたのは・・・・やっぱり私だった。必死の抵抗にも関わらず、連れ去られた男性のこと思うと、私が抵抗したところで結果は同じこと。嫌がってみても仕方ない。 にっこり笑って手を差し伸べる彼にひきつり気味の笑顔で答え、私も壇上へ。 地球の歩き方・トルコ編にあった「誘われたら下手でも踊ろう。」というフレーズが頭を回る。 いったいどんな格好をさせられるのやら、もっときれいな格好をしてくればよかった、頼むから、ぴちぴちのミニスカだけはやめてくれ~とかいろいろ思いながら控え室に行って、着せられたのがこちら。皮のパッチワークのへんてこりんな民族衣装風。 簡単なフォークダンス風のステップを即興で覚えて、いざステージへ。一応、こなしましたリードしてくれるお兄さんにお任せして。ひととおり踊って、奥に引っ込んで一安心と思うや、今度は1人で歩いてこい、というジェスチャー。 ここまで来てやらなかったら、周りの人、みんな引いちゃうんだろうな・・・と思って、モデルばりにあるいてやりました。ターンもしました。それでも観客のみなさま、納得してくれず、決めポーズも求めてくる。ハイハイ、服の裏地も見せますよ。 ターンしたついでに「ゲッツ!」とか決めポーズで「フォー!」とかをやる余裕なし。つまんない奴ですみません。本人必死。 フィナーレを迎えるころには息切れ・・・・。まさかこんなことをさせられるとは。 ショーが終わると、別室「ショールーム」へ。ありますあります皮製品。入ってきたドアはなぜかシャットアウト。よくみると「進入禁止」マークが。軟禁状態。 日本語の流暢な店長が羊皮の軽さ、丈夫さ、美しさを強調。しかし、今回、購入者なし。ファッションショーまでして、彼らはもととれているんだろうか?この後にくる、日本の大型ツアーに期待してください。 無事、会場を脱出し、向かうはパムッカレという街。エーゲ海から離れ内陸側北東へ185kmのバス移動。ふう。 バスが到着するころには、夕日が地に落ち、ペルガモン王国を起源とするこれまた、ローマ時代の遺跡「ヒエラポリス」へ。 夕日に染まって心が洗われるよう。 日没と共に今晩のお宿へ。今日は温泉プールのあるホテル。がぜん、元気がでてくるというもの。明日は、「綿の城」という地名のパムッカレを観光。なぜ、綿の城かは、明日のお楽しみ。
by buonaforchetta
| 2006-01-30 23:50
| トルコ旅行記
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